アトピー性皮膚炎

食事・環境・スキンケア対策をしっかり行い、現代病とされ、年々増えているアトピー性皮膚炎がうまくコントロールされる様にお手伝いをします。ただ単に、ステロイドの塗り薬を処方するだけという治療法は行いません。特に、お顔にステロイドを塗り続けると、赤ら顔やニキビが出やすくなりますので、当院はお顔にはなるべくステロイドは使わない方針で治療しています。乳幼児の方には、昭和30年台までアトピー治療の中心だった古典的軟膏を、保護者の了承のもと用いて、副作用の心配なく治療をしていくことも可能で、長年多くの治療例があります。この治療を当院で0歳から受け20歳すぎまで全くステロイドなしで治療してきた方もおられます。この治療法を行っている施設は、全国的にみるといくつかありますが、神奈川県では当院のみと思われます。

(重症の方の新治療)
重症のアトピー性皮膚炎の方にはデュピクセントやミチーガという比較的安全性が高い、免疫を調節する注射薬で治療することが出来るようになりました。
当院の患者さんの場合、連続して使用することにより重症の方の症状はかなり軽くなっています。
重症のアトピー性皮膚炎の方の治療は新しい時代に入ったとつくづく感じます。
治療費用は比較的高いのですが、健康保険の付加給付制度や高額療養費制度を使うと治療しやすいと思います。

また更に重症の方には即効性のあるJAK阻害剤という免疫を調整する内服薬を使えるようになりました。
JAK阻害薬はかゆみが早く取れますがその反面、感染性などの副作用がデュピクセントなどに比べると出やすいと思われますので呼吸器内科の先生等と連携して慎重に使う必要があります。
なるべく短い期間に使用したり、痒みが激しい時だけスポット的に使用出来れば理想的だと思われます。
慢性の重症アトピー性皮膚炎の患者さんは短期間JAK阻害剤を使用したあとデュピクセント等比較的安全性が高い薬に変更することも出来ます。
また費用もデュピクセントなどと同様に比較的高いのですがデュピクセント同様、健康保険の付加給付制度や高額療養費制度を使うことが出来ます。
当院はアトピー性皮膚炎に対してJAK阻害剤を使うことが日本皮膚科学会より承認されている施設ですのでご希望の方には処方することが出来ます。
使用前に呼吸器内科の先生に感染性等の検査をして頂くことが必要ですのでご相談下さい。